冷めたスープを口に入れる。喉の奥に当たった所で不味いことが分かった。もう二度と食べないと思った。

冷めたスープを口に当てる。不味いことが分かった。もう二度と食べないと決めた。

冷めたスープが私の前に置かれた。不味いことを知っていた。けれど食べなければいけなかった。

冷めたスープを思い出す。温かい食事をしていたかった。幸福でありたかった。振り返ると、キッチンには空の鍋があって、使い切られた缶詰が捨てられていた。

冷めたスープも、冷める前は温かったの、と私は笑った。

冷めたスープは不味かった。
火を付けると、鍋はジリジリと焦げていった。
冷めたスープを温める。
もうスープはない。
私にはもう冷めるスープがなかった。
どこにもなかった。

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