ニコニコ動画に毎週決まった時間に雨野青が無音の中で踊っている動画をアップロードし続けている間にも、むかし一緒にチャンピオンを読んで爆笑していた梶原は就職していく。
ぼくが自分のブログを読んで「こいつオモシレー!」と笑っているときにも、幼稚園のとき好きだったはるかちゃんはセックスをして、大人になっていく。

ぼくは昔「はるかちゃんの名前はなんで平仮名なの?」と尋ねたことがあった。はるかちゃんは困った顔をして「わかんない」と答えた。
はるかちゃんはあの頃から大人だった。
ぼくよりもずっと大人だった。
今じゃもう、名字も、顔さえも覚えてないけど。

みんなが大人になっていく。
現実の話をするんだ。
もっと面白い話をしようよ。
現実の話はいいから。

みんな、ぼくよりもずっと詩人だった。
花を見てキレイだといい、雲もみてくまさんみたいと笑った。好きな人に告白し、ふられ、泣いた。ぐしゃぐしゃになったラブレターは、どんな詩よりも泣けたんだぜ。

何駅だって走ったよぼくたちは。
あの頃のぼくたちに終わりなんかなかった。終点なんか知らなかった。

   
「お前ヤバくね?就職しねぇの?」

梶原は真顔でチャンピオンを読む。少年だった梶原は死んだのだ。大人になるってのは、そういうことなのかよ。

ぼくがなにをしている間にも友だちは死に続け、知らない人になっちゃっていくのだから、ぼくは書き続ける。
ぼくはマジにはるかちゃんが好きだったんだ。そんな歌を歌い続けるし、書き続ける。
はるかちゃんの結婚式には1000のカーネーションを持って、スピーチでポエトリーリーディングし、歌を歌おう。

泣きながら、手を叩いて
笑いながら、手を叩いて
怒りながら、手を叩いて
手を叩いて、手を叩いて
手を叩いて手を叩いて
幸せなわけねーだろ
手を叩いて手を叩いて手を叩いて
おまえら全員ぶっ殺すと叫ぶ。

ぼくは詩人だ!!!!クソっタレ!!!!!!!!!、!!!

This article has 3 comments

  1. ばんび Reply

    みんな大人になると同時に詩人じゃなくなるのかも。

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