26時

壊れかけの電話が騒々しく光る。
「終わりにしましょう」「終わりに」
リアリティの欠片も感じられない自分を自嘲しながら、正直泣きそうだったけど格好付けて泣かなかった。

もしも鳥になれたら僕は君のまわりをぐるぐる飛んで、コケコッコーと鳴くだろう。
空から君の街をみて、君を狙ってる男の目玉を喰い散らかすだろう。
糞を毎朝君の悪口を言うやつにかけ、もし君が門限を守らなかったら君にもかける。
そうやって君と関わりたかった。本当に。パンツとか盗みたかった。

だけど僕は意外なことに人間だから、君とは人間としてしか接することが出来ないんだ。
生まれ変わったら鳥になって、空からナスカの地上絵に糞を撒き散らして、君より可愛い女の子のパンツを盗んでやる。
毎日コケコッコーと26時に鳴いてやるんだ。

僕は泣きながら「パンツ何色?」と返信をし、携帯を閉じた
ら、もう僕には誰もいなかった。


<当時の原文>
あの日なったメールの着信
いつものように見てみてみたら
『終りにしよう…』
悲しかったけど泣いてなんかないよ?
ここで泣いたらなにかが終わる気がして…

遠ざかる距離
ただでさえ遠いのに離れゆく
逢えないことなんて分かっていたのに
どこかで逢えることを信じて。
君の為なら飛んで行くよ…
無い翼 羽ばたかせて飛んで行きたかった。

どんなに僕が努力しても
君は僕から離れゆく

ここで泣いたらなにかが終わる気がして
でも止まることのない涙で

君はもう二度と振り向くことはない
そう自分に言いきかせて
君を想うことを諦めてしまいたい。

でも ずっと 好き。
君の為に 今飛びたつよ。

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